クロムの網付けメッキ法とは
クロムの網付けメッキ法とは、平らな網の底辺に製品を出来るだけ単層に置いて並べます。バスケットの外側は絶縁材でコーティングして電気を取られないようにします。電着中のバスケットに対して、手返し作業や振動を与えることで接点が移動しメッキが前面につき回る。
メリット:治具接点跡がの残らない・微細ねじなどを1度で大量に処理できるなどがあります。 クロムの網付けメッキ法の加工事例:小ねじなど

ニッケルクロムメッキ加工された小ねじ
クロムメッキのバレルメッキ法の難しい理由
クロムメッキのバレルメッキ法の難しい理由は、クロム析出に必要な電流を製品と電極との自重接点だけど得ることが難しいからだと言われています。バレル内で製品が回転している際、電着中に電流の中断が起こる場合があり、光沢を失うことも要因の一つです。こうした理由から、クロムメッキの小ねじや、小さいナットなどは、網付けメッキ法と呼ばれる手法でメッキされています。
網付けクロムメッキの浴組成
無水クロム酸 250g/l ・ 硫酸2g/l ・ けいフッ化ナトリウム5g/l
クロムの網付けメッキ 適用事例
昔の携帯電話のアンテナ部品・小ねじ・小ナットなど
![]() 株式会社コダマ 専務取締役 児玉義弘 特級めっき技能士・毒物劇物取扱責任者・公害防止管理者(水質2種) |
職人が語るコラム 解説者めっき職歴30年以上 父が創業のメッキ加工工場で小学生の時からラッキング作業・メッキ加工に関わる。大学卒業後は、電子部品のメッキ加工を得意とされる東京のメッキメーカーにて修行し、メッキ技術と経営ノウハウを学ぶ。 コダマ入社以来、現場、品質保証、新規営業を担当し、現在は新卒採用活動、新規事業の検討、戦略の立案などに注力している。
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