メッキ加工の品質管理|膜厚測定・不良解析・トレーサビリティ

メッキ加工の品質管理・品質保証|世界基準の認証 × 現場力 ISO9001認証と充実した検査設備

株式会社コダマは、金メッキ・銀メッキ・スズメッキ・ニッケルメッキ・硬質クロムメッキなどの工業用メッキ加工において、ISO9001に基づく品質管理体制と各種検査・分析設備を活用し、安定したメッキ品質の確保に取り組んでいます。

メッキ加工では、膜厚不足、密着不良、変色、異物付着、硬度のばらつきなどが製品の性能や寿命に影響します。そのためコダマでは、加工前の材料確認からメッキ液の分析、工程管理、出荷前検査まで一貫した品質管理を実施しています。

 

膜厚管理、密着不良、変色、異物付着、品質ばらつきなどでお困りの場合は、お気軽にご相談ください。

メッキ加工の品質管理・品質保証 ISO9001・14001|世界基準の認証と現場力
ISO9001・ISO14001認証取得:品質・環境マネジメントシステムを運用

高精度な膜厚測定:蛍光X線膜厚測定器による非破壊測定、多層膜の測定

メッキ不良の原因解析:デジタルマイクロスコープ、元素分析装置、SEM-EDXを活用

メッキ液の自社分析:薬品濃度・浴状態を定期的に分析し、加工条件を管理

トレーサビリティ管理:製品別加工指示書、検査記録、バーコードによる履歴管理

膜厚・硬度の実測管理:測定データを蓄積し、品質の安定化と不良防止に活用

メッキ加工の品質を支える4M管理(人・機械・材料・方法)

コダマでは、安定したメッキ品質を維持するため、4M(人・機械・材料・方法)に基づく品質管理を徹底しています。

  • 人(Man): 作業者教育と標準作業の徹底

  • 機械(Machine): 設備の定期点検・保守管理

  • 材料(Material): 薬品・素材のロット管理

  • 方法(Method): 作業手順の標準化と5S活動の徹底

4Mの変更時はもちろん、日常のわずかな変化も見逃さず、変化点・変更点管理を実施し、記録しています。また、温度・pHなどのデジタル記録によるトレーサビリティ強化と、お客様との密な情報共有を通じて、品質の安定と信頼性向上に取り組んでいます。

 

メッキ加工の品質管理 特性要因図 4M変化点管理の視点

メッキ加工の品質管理 特性要因図

メッキ加工の品質管理のポイントとは?

品質管理は「不良を未然に防ぐ」ことが目的です。主に次の3つが柱となります。全員参加、事実に基づく活動、三現主義、見える化、ばらつきに注目する考え方、品質の定義、管理の方法、維持と改善、PDCA,継続的改善を行います。 メッキの品質管理におけるppm管理とは?不良率の計算方法と品質改善のポイント

入荷検査と材料管理

工程内検査(インプロセス)

  • バス濃度の定期分析(滴定、ICPなど)

  • テストピースによる皮膜評価(膜厚、密着性、硬度)

  • 水洗状態や乾燥ムラの確認

出荷前検査

工程FMEA(工程におけるリスク分析)

工程FMEAとは、製造工程で発生する可能性のある不具合とその影響を事前に洗い出し、リスクの高いものから対策する品質管理手法です。主に、新製品の量産開始前、新設備・生産ラインの導入時、重大な工程不具合の発生時などに実施します。不具合の未然防止と再発防止を図り、製品品質の安定化と信頼性向上につなげています。

 

メッキ加工の品質管理・品質保証を支える仕事を品質保証部 松谷さんが解説

 

メッキ不良や品質でお困りならコダマにご相談ください

定量分析 中和滴定分析

メッキ液の分析・管理

安定したメッキ品質を維持するため、専門の化学分析担当者が、前処理液からメッキ液まで、ほぼすべての薬液を自社で定期的に定量分析しています。薬液ごとに分析頻度(毎日・3日・7日ごとなど)を設定し、濃度・温度・液管理をマニュアルに基づいて徹底管理。分析結果は記録し、速やかに現場へ共有。適切な薬品補給のタイミングと補給量を指示することで、メッキ品質の均一化と安定化を実現しています。

 

密着性評価(カッター)テープ試験法

光沢銀メッキ テープ剥離 密着テスト

メッキの密着性の評価は、メッキ面にカッターで井の字に切り込みを入れて、粘着性のあるテープをはり付け、急速にかつ強く引きはがすことによって、メッキの密着性を調べる試験方法です。お客様のご要望のある場合に実施しています。 

メッキが剥がれる(剥離)・密着不良の原因と対策(不良写真あり)

外観検査

製品の外観を定性的に評価します。 メッキ未着、シミ、ムラ、ザラつき、異物付着などがないかを検査します。裸眼検査、拡大鏡を使用した外観検査があります。

工程管理

なぜ「工程管理」が重要なのか?

メッキ工程は以下のような複数ステップで構成されます。各工程で温度・pH・濃度・処理時間といった条件が適正に管理されていないと、不良品や性能低下を招きます。

  1. 前処理(脱脂、酸洗い)

  2. めっき処理(電解 or 無電解)

  3. 後処理(水洗、中和、乾燥)

加工指示書・点検記録・浴管理分析による標準化、見える化への取組

顧客カルテによる製品別管理とトレーサビリティ

コダマでは、受注製品ごとに「顧客カルテ」を作成し、メッキ仕様・加工条件・作業手順・過去のトラブル・お客様の要望などを一元管理しています。加工条件を標準化することで、リピート品も過去の履歴を確認し、安定した品質と迅速な対応を実現しています。

メッキ加工の品質管理を支える作業標準書 加工指示書・顧客カルテ
メッキ加工の品質管理を支える作業標準書 顧客カルテ

また、熟練検査員による外観・膜厚検査を徹底し、「不良品を外に出さない」品質管理体制を構築しています。写真付きの作業標準書を活用した技術の教育・継承に加え、4Mの変更や変化点も記録。トレーサビリティの確保と再発防止を徹底し、ISO監査やお客様の品質監査にも対応しています。

メッキ加工のトレーサビリティと不良を防ぐ仕組み 品質管理と生産管理の一元管理

 

メッキ加工の生産管理とISO9001品質管理システムを一元管理 コダマのDX化の取組み
メッキ加工の生産管理とISO9001品質管理システムを一元管理 コダマのDX化の取組み  salesforce

お客様に提供できる価値

  • 生産・品質情報の一元管理: バーコード管理とSalesforceの導入で、手書き・個別管理を脱却。リアルタイムでの情報共有が可能となり作業効率が向上しました。記録ミスや伝達ミスを防止しヒューマンエラーが削減されました。

  • 高いトレーサビリティ 製品の履歴や処理内容を正確に記録しているため、万一の不具合発生時にも原因追跡が可能。安心してご依頼いただける体制を整えています。

  • 迅速で的確な対応 納品情報や加工履歴をすぐに検索できるため、お問い合わせにもスピーディに対応。お客様との信頼関係をしっかりと築いています。

メッキ膜厚管理

メッキの膜厚は電気メッキの場合、メッキ時間は、計算して求めます。 例えば、(表面積)が30dm2の製品に電解ニッケルメッキを膜厚15μm(0.0015cm)の膜厚をつけたい場合 電流は5A×30dm2(表面積)=150A 、ニッケルの電気化学当量は1.095g/Ah、ニッケルの密度は8.9g/cm³ 、電流効率95%から、0.0015×8.9×3000/1.095×150×0.95=0.255(約15.3分)あくまで計算です。

SPC(統計的工程管理)の導入で安定化

全薬品を自社で定期分析や環境負荷物質管理、金メッキ、銀メッキ、スズメッキ、無電解ニッケルメッキ 硬質クロムメッキなど めっき皮膜のICP分析も毎年実施しています。 (金メッキの環境負荷物質ICP分析)

SPC(Statistical Process Control)は、数値データで工程を管理し、「異常の予兆」を捉える手法です。

  • メッキ厚みの管理図(X̄-R管理図)で、工程能力を評価

  • 被膜硬度のばらつき確認で、浴の劣化を察知 不良が出る前に対処できるため、安定生産に直結します。

メッキ膜厚測定:蛍光X線膜厚測定器 フィッシャー社 XDAL-FD

メッキ加工の品質管理 膜厚測定
メッキ加工の品質管理 膜厚測定

メッキ皮膜の厚みを測定する測定器です。X線検出器に、半導体検出器(PIN)を搭載されている高精度モデルです。プログラム機能付き電動式XYステージ搭載しているので自動連続測定も可能です。

多層膜の測定も可能で膜厚測定は非常にスピーディ(10~20秒)に表示されます。非接触測定ですのでサンプルに傷をつけずに膜厚の測定が可能です。膜厚の測定結果は加工指示書や出荷検査成績書に記録されています。

メッキ膜厚の実測データ公開 メッキ別・工程能力・品質ばらつきを確認

コダマでは、メッキの品質管理体制を説明するだけでなく、実際の膜厚測定データも公開しています。硬質金メッキ・純金メッキ・銀メッキ・ニッケルメッキ・硬質クロムメッキ・無電解ニッケルメッキについて、実測データから膜厚のばらつきや管理状態をご確認いただけます。メッキ加工会社を選定する際の品質評価資料としてご活用ください。

硬質金メッキ
銀メッキ
ニッケルメッキ
硬質クロム
無電解ニッケル
 純金メッキ
 
 

メッキ皮膜の拡大観察:デジタルマイクロスコープ キーエンス VHX-8000シリーズ

4K CMOSによる高解像度観察、深い被写界深度、多彩な照明、撮影・測定・解析機能を備えたデジタルマイクロスコープです。キーエンス公式情報でも、VHX-8000は「観る・録る・測る」を短時間で行える機種として紹介されており、凹凸のある対象物でも観察しやすい点が特長です。

キーエンス  デジタルマイクロスコープ 
外観不良の確認 原因の特定と再発防止

1. メッキ表面の外観不良確認

2. 凹凸面・立体形状部品の観察

車載部品、端子、バスバー、コネクタ、接点部品などは、曲面・角部・段差部・穴周辺など、目視では全体の状態を確認しにくい場合があります。VHX-8000シリーズは、深い被写界深度やフォーカス追従機能により、凹凸のある対象物でも観察しやすく、メッキ剥がれ、クラック、エッジ部のメッキ状態確認に活用できます。

3. メッキ不良原因の特定と再発防止

メッキが剥がれる、外観不良が発生した場合、拡大観察・撮影することで、不良の特徴を記録できます。画像を残すことで、現場・品質管理・営業・お客様との間で、同じ不良状態を共有しやすくなります。

メッキ皮膜の元素分析:レーザ元素分析ヘッド キーエンス EA-300 AIで異物の成分・物質候補を推定

マイクロスコープで観察しながら、大気中で気になる箇所をそのまま元素分析できる装置です。メッキ加工品に発生する変色、黒点、ブツ、異物付着、剥がれなどは、目視だけでは原因を判断しにくい場合があります。当社では、正常部と異常部の元素を比較することで、メッキ皮膜由来の不具合なのか、下地素材・前処理・洗浄残渣・外部異物によるものなのかを切り分け、原因調査と再発防止に役立てています。

1. メッキ皮膜の成分確認

金メッキ活用内容 :Au成分の確認、薄付き・剥がれ部の確認

銀メッキ活用内容 :Ag成分の確認 異材混入の確認

ニッケルメッキ活用内容 :Ni成分の確認、下地露出の確認

スズメッキ活用内容 :Sn成分の確認、変色部の元素確認

特に、「これはメッキ皮膜なのか、下地が見えているのか」を判断する場面で有効です。

2. 変色・シミ・焼けの原因調査

メッキ加工後に発生する変色やシミは、目視だけでは原因を判断しにくいことがあります。変色部と正常部を比較し、元素の違いを確認できます。メッキのシミ・乾燥シミ・変色の原因と対策

 3. 異物・ブツ・付着物の分析

メッキ表面のブツ、黒点、異物、粉状付着物などは、クレームにつながりやすい不良です。母材部と異物部を比較しながら分析する用途に向いています。メッキ表面にザラつき・ブツ・異物付着が発生する原因と対策

 金属粉 : メッキ治具 バレルメッキのリード線、メッキ設備、素材からの混入

メッキ皮膜の成分分析:卓上走査電子顕微鏡 JCM-6000SEM-EDX /日本電子 

sem-edx

機能豊富な卓上SEMです。電子線やX線を異物や試料に照射して特性X線や蛍光X線のエネルギーを測定することが可能です。メッキ加工された製品に付着した異物がある時に、どのような元素が(定性)、どれぐらいの量(定量)含まれているかを分析して異物が何か特定することで不良の解析に使用しています。

メッキが剥がれる(剥離)・密着不良の原因と対策(不良写真あり)

メッキ加工不良の問題解決事例を多数掲載 Q&Aはこちらをご覧ください

メッキ皮膜の硬さHv測定:マイクロビッカース硬さ試験機  ミツトヨ

硬さ試験機

メッキ皮膜の硬度を測定できるマイクロビッカース硬さ試験機です。評価はダイヤモンド圧子による圧跡の大きさから硬さの程度を数値であらわし評価します。

コダマでは、主に車載 充電端子の銀メッキの皮膜のHv硬度を測定する時に使用しています。銀の皮膜硬度管理の膨大なデータがあり、活かされています。銀メッキの硬度管理についてはこちら

 

メッキ加工品の品質不良、変色、異物付着、膜厚管理、皮膜分析でお困りの際は、試作・量産を問わずお気軽にご相談ください

 

 

メッキ加工の品質管理・品質保証のQ&A

品質管理に関するQ&A・よくあるご質問をまとめました。

Q. メッキ加工の品質管理では何を確認しますか?
A. 主に外観、膜厚、密着性、硬度、変色、ムラ、異物付着、ロットごとのばらつきなどを確認します。コダマでは工程内検査と出荷前検査を行い、不良品を外に出さない体制づくりに取り組んでいます。
Q. メッキの膜厚測定はできますか?

A. はい。蛍光X線膜厚測定器を使用し、非接触でメッキ皮膜の厚みを測定できます。多層膜の測定にも対応しています。

Q. メッキ不良の原因調査は相談できますか?
A. はい。外観観察、膜厚測定、元素分析、SEM-EDXなどを活用し、異物付着、密着不良、変色、ムラなどの原因調査に対応しています。
Q. 小ロットや試作品でも検査対応できますか?
A. はい。製品仕様や用途に応じて、外観検査、膜厚測定、密着性確認など必要な検査を行います。

メッキの品質管理 関連情報

メッキ加工品の品質不良、変色、異物付着、膜厚管理、皮膜分析でお困りの際は、試作・量産を問わずお気軽にご相談ください

 

 

 

この記事の技術監修者:株式会社コダマ 児玉義弘 特級めっき技能士 実務経験30年以上

メッキ加工の品質管理の技術監修者 特級めっき技能士 児玉義弘
株式会社コダマ 専務取締役 児玉義弘 特級めっき技能士 実務経験30年以上・毒物劇物取扱責任者・公害防止管理者(水質2種)

 

株式会社コダマ 専務取締役 児玉義弘
特級めっき技能士

めっき加工の実務経験は30年以上。金メッキ、銀メッキ、スズメッキを中心とした工業用表面処理について、加工条件の検討、品質管理、不具合対策、技術相談に携わってきました。

大学卒業後、電子部品のめっき加工を得意とする東京都内のめっきメーカーで、金・銀・スズ・ニッケル・銅メッキの加工技術と品質管理を学びました。その後、株式会社コダマにて、製造現場、品質保証、営業、技術提案を経験しています。

保有資格

  • 特級めっき技能士 ・ 毒物劇物取扱責任者 ・ 公害防止管理者 水質関係第2種

主な専門分野

  • メッキ剥離・ふくれ・未着の原因調査・密着不良対策
  • 品質管理 前処理工程と下地メッキの工程表の作成
  • ステンレス、アルミ、ダイカストなど難素材へのメッキ

本ページでは、メッキの品質管理について、技術的な内容を確認・監修しています。

最終確認日:2026年8月6日

 

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