金メッキ浴及び金合金メッキ浴の種類
金メッキ浴 | ー シアン系 | ー シアン化第一金系 | ー 弱酸性浴・中性浴・アルカリ性浴 |
ー シアン化第二金系 | ー 強酸性浴・弱酸性浴 |
金メッキ浴 ー シアン化第一金系 (硬質金メッキ用) |
金メッキ浴 ー シアン化第二金系 (ストライク金メッキ用) |
金メッキ浴 | ー 非シアン系 | ー 無電解亜硫酸金系 | ー アルカリ性浴 |
ー 有機亜硫酸金系 | ー 中性浴・アルカリ性浴 |
金メッキは、金の地金をアノードとして使用することはなく、一般的には金とシアンの加合物が利用される。代表的な塩は、ジシアノ金( 1 ) カリウム、シアン化第一金カリウムである。
水に可溶な塩である。この塩の中の金の含有量は、68.5 %前後でメーカーによって若千異なる。この塩からの金メッキは、 I価の金なので析出量は、7. 351g/AHとなり、1dm2に1μmの金メッキをした時の金の析出量は 193mgとなる。
近年は、さらに金の別の型の塩も使用されるようになってきている。これは、テトラシアノ金( Ⅱ )カリウム、シアン化第二金カリウムである。
この金塩からの析出量は、2. 450gAHでI価の金より析出量が少ないが、この金の塩は、強酸性の液の中でも安定な事から、酸性のストライクメッキに使用されている。
以上のシアン化物を含む金の化合物の他に全くシアンを含まない金の塩も最近利用されている。
この塩は、亜硫酸金ナトリウムのI価の金塩である。この液はノーシアン金メッキとして、色々な特徴を持った液である。以上の様な塩を基にした金メッキ液を整理すると以下の様になる。
これらの中で工業的に最も多く利用されているものは、シアン第一金系の弱酸性、中性浴で、シアン化第二金系は、強酸性浴、ノーシアン系は無機亜硫酸金系のアルカリ浴である。
参考文献:防錆技術学校 めっき科教科書
![]() 株式会社コダマ 専務取締役 児玉義弘 特級めっき技能士・毒物劇物取扱責任者・公害防止管理者(水質2種) |
職人が語るコラム 解説者めっき職歴30年以上 父が創業のメッキ加工工場で小学生の時からラッキング作業・メッキ加工に関わる。大学卒業後は、電子部品のメッキ加工を得意とされる東京のメッキメーカーにて修行し、メッキ技術と経営ノウハウを学ぶ。 コダマ入社以来、現場、品質保証、新規営業を担当し、現在は新卒採用活動、新規事業の検討、戦略の立案などに注力している。
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