金の価値 資産としての金と金メッキ製品

金の価値  資産としての金

金は、存在そのものが価値となり、安全性や信頼性に優れています。 金はインフレに強い資産といえます。 インフレとはモノの価値が上がることで、現金の価値が下がること。 金はモノであるため、インフレになると価値が上がる傾向にあります。 また、災害時や戦争、取り巻く世界情勢はとても不安定です。金は、資産の減りにくい資産の一つだと言われてます。今は、仮想通貨などもありますが、何と言っても金の価値は絶対的な安心感があります。

金以外の貴金属とよばれるものは、銀、白金、ロジウム、パラジウムなどがあります。いずれも化学的に安定であり、耐食性や耐熱性に優れています。貴金属は資産としての価値があります。

資産としての金メッキ製品

都市鉱山という言葉をご存じですか。日本の携帯電話、PCの基盤など電子部品に使われていた金メッキ加工された金を資源回収すると、なんと、6800トンもの莫大な金になるとのことです。現在、世界に眠っている金の埋蔵量が5万トンらしいので、15%程度の金が都市鉱山にあるということになります。

金メッキ 都市鉱山
電子部品の金メッキ6800トン 都市鉱山

金メッキの値段

  • 金メッキの値段(単価)は金の膜厚(金の使用量)によって大きく変わってきます。金膜厚の仕様・指定がない場合は、用途をお聞きし提案させて頂きます。例:薄め膜厚の場合Au0.05µm 弊社で一般的な膜厚Au0.3µm程度、厚めの膜厚でAu1µm以上などです。

    金メッキの金額について:金の金属の部分に関しては、厚みが多くなるほど高くなります。(ただし受注ロット数量が増えると加工費の部分は安くすることが出来ます)リピート製品に関して 金の建値相場が大きく変動している場合、再見積させて頂く場合もあります。

    金1gの価格は、50年前の1973年は、953円/gでしたが、1983年には3,296円/gになり、1993年には1,328円/gになり、2003年には1,399円/gになり、2013年には4,453円/gになり、2025年7月現在 15,832円になっています。上下に変動していますが、おおむね右肩上がりに高くなっています。

  • 金1gはいくらか? 月次金価格推移 
 年・月 最高 最低 平均
2025年7月 16,250 15,369 15,832
2025年6月 16,071 15,262 15,638
2025年5月 15,690 15,030 15,349
2025年4月 15,600 14,005 14,996
2025年3月 14,908 13,683 14,298
2025年2月 14,463 13,911 14,169
2025年1月 13,912 13,433 13,676
2024年12月 13,406 12,757 13,082
2024年11月 13,511 12,801 13,155
2024年10月 13,784 12,246 12,978
2024年9月 12,501 11,507 11,863
2024年8月 11,965 11,236 11,675

参考:月次金価格推移(田中貴金属 参考小売価格(税抜き)参照)単位 円/グラム

 

金メッキ加工するときには、本物の金が入ったシアン化金カリという薬品を使用します。シアン化金カリを購入する際は、その日の金建値で購入するので、今日100万円で購入していた薬品も、1年後には120万円の価値になっているかもしれませんし、80万円になっているかもしれません。

金メッキ加工事例(下地研磨・ニッケル)機械部品

シアン化金カリを使用 金メッキ加工製品(鏡面研磨)

金メッキなどの高価な材料は、いつ購入するかがとても大切です。当然安い日に購入すれば、金メッキ単価の材料費が抑えられて、利益が大きくなります。逆に高い日に購入すれば、利益が小さくなります。金メッキのご注文があった日に、その日購入したシアン化金カリをその日に全部使用すれば、時価で販売できるかもしれませんが、処理量と購入量が同じに出来ないので難しいですね。

以上の理由から、金は、世界中で愛され、資産価値が高い金属として知られています。工業的には金は機械加工性に優れ、薄板は箔として0.1μm、細線では、直径8μm、複雑な微細加工も可能であり、大気中で加熱しても酸化しない唯一の金属です。硝酸、硫酸、塩酸等の炭酸には反応しないが、王水、青酸、塩素、臭素などに反応します。水銀と合金しアマルガムを作ります。Au厚み0.3~0. 4µmで可視光の緑色の中心波長より少し上の550nm前後から高い反射率を示します。これが黄金発色の理由です。

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特級めっき技能士 児玉義弘
株式会社コダマ 専務取締役 児玉義弘 特級めっき技能士・毒物劇物取扱責任者・公害防止管理者(水質2種)

職人が語るコラム:解説者

めっき職歴30年以上 父が創業のメッキ工場で小学生の時からラッキング作業・メッキ加工に関わる。大学卒業後は、電子部品のメッキ加工を得意とされる東京のメッキメーカーにて修行し、メッキ技術と経営ノウハウを学ぶ。

コダマ入社以来、現場、品質保証、新規営業を担当し、現在は採用活動、ブランディング、マーケティング戦略の立案などに注力している。

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