硬質クロムメッキ後の「ベーキング処理」数時間以内にしないと問題ですか?
- Q硬質クロムメッキ後の「ベーキング処理」は、メッキ後数時間以内のベーキング処理(190〜210℃での加熱)の仕様なのですが、ベーキング炉の空きがなく、翌日にベーキング処理しました。問題ありますか。
- A
問題あります。メッキ中に素材内部に染み込んだ水素原子は、時間の経過とともに金属組織の弱い部分(欠陥部や応力が集中する場所)に集まっていきます。1〜4時間が勝負で 多くの国際規格(JIS、AMS、ASTMなど)では、メッキ終了から1時間以内、遅くとも4時間以内にベーキングを開始するよう規定されています。 水素が一点に集まり、内側から金属を押し広げる力が限界を超えると、目に見えない微細な「マイクロクラック」が発生します。一度クラックが入ってしまうと、後からベーキングをして水素を抜いても、金属の強度は元に戻りません。 翌日のベーキング処理は、やらないよりはマシという程度ですが、今からでも200℃前後で3〜4時間加熱することで、残っている水素を排出し、これ以上の悪化を食い止めることは可能という程度だと思います。

メッキ後のベーキング炉 熱処理 梨地ホーニングクロム ショットブラスト処理の硬質クロムメッキ加工

